2017年10月31日

紀州鉄道廃線跡めぐり…8

今日で10月も終わりですね。
そしてこれまでタラタラと続けていた「紀州鉄道廃線跡めぐり」も、今回が最終更新となります。
最後までよろしくお付き合いくださいね。

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前回の更新でご紹介した踏切跡を背にして南方向を見ると、このような光景が目に飛び込んできます。
これまでただただ単線を貫いていた線路が、ここだけポイントを介して3線になっています。
その線路の先は、日高川の高い堤防と民家が…どうやら、ここが今回の小さな旅の終着点のようです。
西御坊駅からずっと紀州鉄道線を歩きながら見てきましたが、ここまで規模の大きい設備はこれまでありませんでした。
きっとこの路線や駅の最盛期には、さぞかし賑やかな光景がここに広がっていたのでしょうね。
しかし廃線から19年の年月が経った今(撮影当時)となっては大したランドマークもなく、住宅地然とした様子です。
小規模な地方交通とはいえ、鉄道線ってこんなに影響力のあるものなんだ、と思わず納得してしまいました。

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ここには特に立ち入り禁止の看板などがありませんでしたので、線路上をどんどん進んでいきますが…線路はいったん用水路のような小さな川を跨ぐ形になっていました。
ベースの鉄骨はかろうじて残っているのですが、この上を旅客を乗せた列車が通過していたとはちょっと考えられない程に貧弱な設備に見えます。
まさか体重を支えられない程弱ってはいないだろう…と思いましたが、この枕木の上をバランスをとりながら渡るのにはかなり抵抗がありましたので、並走する道路を歩いてパスします。(´Д`;)
この用水路を跨ぐ橋梁も、線路の数と同じく3つあるのがお分かりいただけると思います。
一番奥のものにはレールも枕木もありませんが、現役時代には活躍していたのでしょうか。
それとも、ただのトマソン物件でしょうか…。

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そして振り返ると、見えてきました!
明らかにプラットホームの跡!ここがかつての終着駅、日高川駅のようです。
人の行き来が途絶えて19年経っている割に、意外にもここだけはしっかりとした造りで残っていました。
あたりには往時のターミナル駅の賑やかさが残っ…てはおらず、時が止まったかのような静けさが漂うのみです。
敢えて言えば、プラットホーム手前の線路上にアロエがやたらと繁殖しており、それが別方向で「賑やか」と言えたかも知れませんが…。

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もっとプラットホームに近づいてみると、「3K365」と書かれた場所がありました。
これは紀州鉄道線の始発駅である御坊駅からの距離を記したもの、と見てよいでしょう。
現在では御坊〜西御坊駅までおよそ2.7kmと、全国で2番目の短距離路線ですが、廃線前でもこれくらいの距離しかなかったのですね…。
徒歩ではちょっと面倒に感じますが、自転車や自動車を使えば、本当にあっという間の距離かと。
…プラットホームの様子を、もっとよく観察してみましょう。
文字が書かれているちょっと上まではコンクリートで作られているようですが、その上層部は小石がたくさん混じった別の素材で構成されていることが分かります。
運行される列車の高さに合わせて後から嵩上げしたようにも思えますが、実際のところは私の知識の引き出しをいくらひっくり返してもはっきりしません。(´Д`;)

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プラットホームを上がって、ちょっと離れた場所から駅全体を見渡します。
写真左側には階段らしきものがうかがえますね。
ここがかつて、日高川駅の一番賑やかだった場所だったのでしょう。
その手前には、何らかの建物があった様子も見て取れます。
恐らく小さな駅舎、もしくは職員の詰め所があったのでしょう。
この様子から、紀州鉄道線の中ではそれなりの規模であったことが想像できますが、今となってはその遺構も土砂や雑草で埋まってしまい、意識して観察しないと何なのかがよく分からない状態になっています。
きちんと整備すれば、歴史的にも価値のある立派な史跡になるのでは…って思うのは、鉄道ファンだけですかね?
物理的に、また記憶としても「風化」しないように、誰かが立ち上がってくれれば嬉しいのですが。

…ということで、紀州鉄道廃線跡めぐりは無事に終着駅に到着して、これにて終了となります。
西御坊駅から、写真を撮りながらブラブラ歩いておよそ30分の道のりでした。
廃線跡をめぐることは初めての経験でしたので、どうなるのかがさっぱり予想できない道中ではありましたが、今振り返ると思っていたよりも楽しめました。
レールや枕木がほぼ撤去されずに残っているあたりは、「ここを列車が通っていたのだ」と思いを馳せるには十分な素材になり得ますね。
思い付きで計画したプランではありましたが、充実した秋のひと時を過ごすことができました。
直線距離にして数百m。道のりでは多分1kmくらい。初心者が気軽に訪れるにはもってこいのボリュームだと思います。
過ごしやすくなったこの時期、皆さんも廃線跡めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
もちろん、御坊駅からは紀州鉄道線に乗って、ですよ。(*´ω`*)

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>

2017年10月28日

紀州鉄道廃線跡めぐり…7

紀州鉄道廃線跡めぐりも、この更新で7回目になります。
こんなにボリュームたっぷりの連載になるとは…。(;´Д`)
ここで掲載しきれない写真もたくさんあるのですが、全部に手をかけると時間も手間もさらにかかりそうなので、やむなく省略ということで。
あともうちょっとだけ続きますので、よろしくお付き合いのほどをお願いします。

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腕木式信号機のある場所から、南方向を向いてみます。
…あらまぁ、立派な家庭菜園だこと。( ゚Д゚)
さらに私物もたくさん置いてありますし、なんていうか…私の中にあった「廃線跡」のイメージを根底からひっくり返してくれる、そんなまったりと平和な風景が広がっています。
そしてよく見ると、線路の向こうから敷地内を堂々と歩いてくる方がいますね。
恐らく地元の方だと思われますが、ここは無断立ち入り禁止だったのでは…それとも、許可を得ているのでしょうか…?
なんて野暮なことは言わない言わない。廃線跡はみんなのもの。それでいいじゃないですか。(*´ω`*)
どうやらこの先にまた道路とクロスする場所がありそうなので、とりあえずそちらを目指していきます。
念のため、この土地に縁もゆかりもない私は線路を歩かず、迂回しながら進んでいくことにしましょうかね。

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先ほどの場所から道路に出たところ、こんな標識があるのに気づきました。
あー、どうやらあそこにはかつて、小さいながらも踏切があったようです。
近づいてよくよく見てみないと、何の標識なのかがよく分からない程に錆と劣化が進行していますが、一体何十年前からここにこうして立っているのか…そんなことに思いを馳せるだけでも、なんだかちょっぴりロマンを感じてしまいますね。
標識としての役目はすでに終わった感がありますが、今後どれだけここにあり続けるのでしょうか。
隣に立っている木製の電柱(だったと思います)の存在感も相乗効果でいい味を出していて、ナイスマッチングです。
こうしたオブジェクトに目をやることも、廃線跡めぐりの楽しみの一つと言えるでしょう。
列車が走っていると、どうしても興味の対象がそちらに偏ってしまいがちですからね。

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歩くこと数分。
先ほど遠目に見ていた、道路とクロスする場所に到着しました。
おやおや、踏切の遺構が残っているではありませんか!
私が見のがしていた可能性もありますが、ここまで歩いてきて初めて踏切らしい踏切に出会えました。
「使用中止」の表記がありますが、それ自身もかなり年季の入った様子です。
廃線後に取り付けられたものなのでしょうから、比較的新しいものであると推測できますが、それですら醸し出すこの雰囲気ですよ。
…大好きです。(*´ω`*)
この踏切も、果たしていつまでこうしてここにあり続けるのでしょうか。
強い台風なんかが来たら、そのうちポッキリと逝ってしまいそうでちょっぴり不安ですが、撤去にもそれなりの費用がかかりますから、寿命ギリギリまで持たせるのでしょう。
再び灯がともり鳴動することは恐らくないのでしょうけど、ずっとここで行き交う人々を見続けてきた歴史の生き証人ですから、是非大切にして欲しいものです。

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そんな踏切を、ちょっとクローズアップしてみました。
すっきりとしたよい天気。青空に黄色い警戒色をまとったオブジェクトの対比が面白いかな、と思いまして。
それにしても、劣化は隠しきれません。「×」を描いていたはずの鉄板は、もはやいつ欠落してもおかしくない状態です。
現役時代には、どれだけの活躍をしてきたのでしょうか。
列車の安全運行に全力を尽くしていたはずですが、それも今となっては時の流れに逆らうこともなく、ただ老いていくのみ。
…ちょっとバカバカしい考えかもしれませんが、もしこの踏切が言葉を発することができるのならば、今、いったいどんなことを語るのでしょうか。
ひどい扱いに不満がタラタラ?
それとも、こんなになるまでここに置いていてくれたことに感謝?
その答えはもしかしたら、こうして思いを馳せる人によってまちまちなのかも知れません。
この写真を見てくださっている方は、どのように感じましたでしょうか?
…そうそう。多分、それが正解です。

もうちょっと続きますよ。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>

2017年10月26日

紀州鉄道廃線跡めぐり…6

前回の更新から1週間ほど間が空いてしまいました。
楽しみにお待ちいただいた方におかれましては、大変申し訳ありませんでした。
「紀州鉄道廃線跡めぐり」は今月中にすべてご紹介する予定です。
来月以降も続けて更新があるのか、それは私のモチベーションとか時間の余裕も絡んできますが…できるだけ頑張っていくつもりですので、引き続き温かく見守っていただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

前置きはさておき、本題に入っていきましょう。

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先ほどの場所からまた道路沿いに迂回して進み、再び線路と相まみえます。
北を向いてみると、ここにもまた立ち入り禁止の看板がありますね。
しかし敷地内の様子をうかがってみると、物干し場になっていたり植木が置いてあったりと、沿線住民の生活スペース然としています。
「列車が通らなくなったおかげで、ちょうどいい裏庭ができた」といった感じでしょうか。
ここもかろうじてレールは残っていますが、枕木などはほとんど埋まってしまっています。
いっそすべての設備を取り払ってしまって、敷地を格安で提供してしまってもいいんじゃないかとも思えますが…それには手間もお金もかかるでしょうしねぇ。
鉄道ファンにとっては、往時の様子を垣間見える状態を維持(というか放置かな)してくれるのは、ありがたいことではありますが。|д゚)

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南を向いてみます。
こちら側も立ち入り禁止となっていますが、反対側とは若干雰囲気が違いますね。
私物が置いてあったりということには変わりありませんが、レールも枕木もしっかり残っており、まだ「廃線跡」というイメージが強いかと思います。
…と、ここで遠目に気になるものを発見しました。
あれってもしかして…?確認するために近くまで行ってみよう!
という訳で、いささか高ぶる気持ちを抑えつつ、また道路沿いに線路を迂回をしてその場所へ向かいます。
乱入すれば数十秒で行ける距離ですが、立ち入り禁止と明記されているのならば仕方なし。
そのあたりは鉄道ファンとしては、最低限守るべきルールですからね。(´Д`;)

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上手いこと細い路地を見つけましたので、それに近づくことができました。
あー、これは!

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やっぱり!これは腕木式信号機ですね!
話や画像では何度か見聞きしていたのでそれなりの知識はありましたが、実際に目にしたのはこの時が初めて。
さすがに古ぼけていて部品も多くは欠落している様子でしたが、凛と立っているその姿は非常に印象的です。
実用的ながらも、レトロで少しおしゃれな意匠もなかなかのもの。
撮影時点で廃線から19年が経過していましたが、この信号機はそれまで使用されていたのでしょうか。
それとも、それよりも前にすでに使われなくなっていたのでしょうか。
そのあたりはよくわかりませんが「よくぞ残っていた!」と、感動もひとしおです。

…ここに来るまで信号機らしき遺構は見当たりませんでしたが、ここにあるということは、そろそろ駅が近いということでしょうか。
初めての廃線跡めぐりも終わりにさしかかっているのかな…と考えると、ちょっとだけ残念な気持ちになりますが、踏破する達成感を味わえる時が近づいているとなると、足取りも自然と軽くなってきます。

もうちょっと続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>

2017年10月17日

紀州鉄道廃線跡めぐり…5

今回も「紀州鉄道廃線跡めぐり」の様子をご覧ください。
まだ写真のストックがありますので、もうしばらくはこのネタで引っ張っていく予定です。
これだけ長期間にわたる連載記事は、当ブログとしては初めてのことになります。
もしかしたら「飽きた!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、どうぞよろしくお付き合いのほどを…。

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次の撮影地を探してフラフラ歩いていたところ、ふと細い路地が目に留まりました。
時間にも余裕がありましたし「何かあるかも?」という好奇心も手伝い、進んでみることにします。
やがて線路に再会したのですが…これって踏切?でしょうか…。
第4種という可能性もありますが、標識のあった形跡もなかったので、いわゆる「勝手踏切」なのかもしれません。
正面に写っている住宅専用の通り道に見えますしね…。|д゚)
かつてはどのような景色がここに広がっていたのでしょうか。
今はレールも枕木も土でほぼ埋まってしまい、かろうじて線路だったんだなと分かる程度の佇まいです。
列車が通っていたという証も、年月の経過とともに次第に薄まっていくんだなぁ…などと、感傷的になってみたり。

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その踏切から南方向を見てみます。
線路端は、家庭菜園やら猫除けペットボトルやらブロックやらで、大変賑やかです。(´Д`;)
奥の方では木の枝などが線路に被ったりしていますが、列車が当分(もしかしたら二度と?)通らないとなると保守も行いませんし、まぁ当然そうなるよね、といった感じでしょうか。
もっとキッチリ管理していれば…とも思いますが、紀州鉄道における鉄道線の収益なんてすずめの涙ほどでしょうから、そんなものにお金は掛ける必要はない、ということでしょう。
ところで、この日紀州鉄道を訪れてふと思ったのですが、駅が至近という訳でもないのに、どうして線路スレスレに建物を建てるのでしょうか…。
本数が少ないとはいえ、朝から晩まで列車が走り抜ける音を、毎日いやでも聞くことになるのですから。
「窓を開ければすぐ列車の姿が!そして走行音が毎日聞けるなんて最高!」っていう鉄道マニアでもない限り、メリットは薄いかと思うんですけどねぇ…。|д゚)

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さて。そこから少し歩いてみたら、急にひらけた場所に出ました。
南を見ていますが、線路にはきれいなコスモスがたくさん咲いていて、ちょっと心がほっこりします。
この日は体を動かすとちょっと暑いと感じる陽気でしたけど、10月ですから時期的には秋。ちょうどコスモスの時期ですものね。
ここでもレールや枕木は、19年という年月の流れと自然の力によって、埋まってしまっています。
そして、この時には特に気をかけなかったんですけど、写真右側には一段高くなっている「何か」が写っています。
プラットホームの跡と言えばそんな気がしますが…過去、この場所にも駅があったのでしょうか?
だとしたら、この場所がひらけているのも納得がいきますが、プラットホームにしては若干線路から離れた不自然な位置にありますし、高さがちょっと足りない気もします。
うーん、どうなんでしょうか。|д゚)

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北方向を見ます。
こちら側にもたくさんのコスモスが咲いています。
さすがにど真ん中は運行の妨げになるかもしれませんが、線路際にこんな感じで花が咲いている風景って素敵ですよね。
思わず列車を絡めて撮影をしたくなります。
しかし、残念ながらここでいくら待ったとしても、列車は来ません…。
それならせめて、レールとコスモスを上手い具合に絡めた写真を撮ればよかったと、今になって後悔しています。
立ち入り禁止の旨の掲示がなかったので、線路に堂々と(?)入ることができる貴重な場所だったのに。(´Д`;)
…ここから先にも景色のいい場所があるといいなと思いつつ、再び歩みを進めるのでした。
続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月15日

紀州鉄道廃線跡めぐり…4

紀州鉄道の廃線跡めぐり、まだまだ続きます。
もうしばらくお付き合いください。

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先ほどの場所から道路を迂回して、軽トラの止まっている地点まで出てきました。
ここで北方向を眺めてみます。
ここにはなぜか、立ち入り禁止の注意書きなどは見受けられません。
そのせいか、風景としてはかなりナチュラルな感じになっています。
19年前には列車の往来があったはずなのですが、今ではすっかり近隣住民の生活道路然とした様子になっていました。
レールこそ見えていますが枕木はすっかり埋まってしまって、歩きやすくなっている様子もうかがえます。
こういう風景って、私は好きですねぇ…。
紀州鉄道は自社所有の用地とはいっても、地元の住民に対してはそこまでピリピリすることもなく、黙認しているのでしょうね。
立ち入り禁止というのは、もしかしたら私のように遊びで廃線跡をのぞきに来るマニア対策なのかもしれません。(´Д`;)
ところで、グーグルマップによると、この場所がまさに「日出紡績前駅」の跡だそうです。
駅があるということは、きっとかなり大きな工場があったのではないかと推測しますが、今は自動車整備工場になっており、その面影を残すものはありません。
何か記念碑的なものでもあればよかったのですが…。

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南を向いてみます。
こちら側にも立ち入り禁止の旨は特に掲示されていません。
それにしても、軌道上に自転車が置いてあったり、自動車が止められていたり…。
もうなんというか「みんなの共有スペース」という言葉がピッタリくるような様子です。
レールの様子を見ると、ここには踏切があったのだろうということが考えられますが、あたりに当時を偲ばせるものなどはありません。
…それはそうと、禁止されていないということはこの場所には立ち入ってもいいのかな?と勝手に解釈し、少しだけ軌道に沿って歩いてみました。
写真の奥の方、少しだけカーブしていて樹木が茂っている場所まで行ってみます。

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そうそう!
これが私がこれまで想像していた「廃線跡の雰囲気」なんですよね。
レールや枕木がしっかり残っていながらも、自然の中に埋もれてしまい何年と人の侵入を拒んでいるこの感じ。
たまりません。(*´ω`*)
このまま軌道の上を進んでいってみようかとも思いましたが、足場が悪く歩きづらいので今回は断念します。
自宅から遠く離れたこんな場所で、もし怪我でもしてしまったら大変ですからね。
大人しく先ほどの道路まで戻り、また迂回をしながら先を目指すことにしました。

続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>