2017年10月31日

紀州鉄道廃線跡めぐり…8

今日で10月も終わりですね。
そしてこれまでタラタラと続けていた「紀州鉄道廃線跡めぐり」も、今回が最終更新となります。
最後までよろしくお付き合いくださいね。

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前回の更新でご紹介した踏切跡を背にして南方向を見ると、このような光景が目に飛び込んできます。
これまでただただ単線を貫いていた線路が、ここだけポイントを介して3線になっています。
その線路の先は、日高川の高い堤防と民家が…どうやら、ここが今回の小さな旅の終着点のようです。
西御坊駅からずっと紀州鉄道線を歩きながら見てきましたが、ここまで規模の大きい設備はこれまでありませんでした。
きっとこの路線や駅の最盛期には、さぞかし賑やかな光景がここに広がっていたのでしょうね。
しかし廃線から19年の年月が経った今(撮影当時)となっては大したランドマークもなく、住宅地然とした様子です。
小規模な地方交通とはいえ、鉄道線ってこんなに影響力のあるものなんだ、と思わず納得してしまいました。

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ここには特に立ち入り禁止の看板などがありませんでしたので、線路上をどんどん進んでいきますが…線路はいったん用水路のような小さな川を跨ぐ形になっていました。
ベースの鉄骨はかろうじて残っているのですが、この上を旅客を乗せた列車が通過していたとはちょっと考えられない程に貧弱な設備に見えます。
まさか体重を支えられない程弱ってはいないだろう…と思いましたが、この枕木の上をバランスをとりながら渡るのにはかなり抵抗がありましたので、並走する道路を歩いてパスします。(´Д`;)
この用水路を跨ぐ橋梁も、線路の数と同じく3つあるのがお分かりいただけると思います。
一番奥のものにはレールも枕木もありませんが、現役時代には活躍していたのでしょうか。
それとも、ただのトマソン物件でしょうか…。

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そして振り返ると、見えてきました!
明らかにプラットホームの跡!ここがかつての終着駅、日高川駅のようです。
人の行き来が途絶えて19年経っている割に、意外にもここだけはしっかりとした造りで残っていました。
あたりには往時のターミナル駅の賑やかさが残っ…てはおらず、時が止まったかのような静けさが漂うのみです。
敢えて言えば、プラットホーム手前の線路上にアロエがやたらと繁殖しており、それが別方向で「賑やか」と言えたかも知れませんが…。

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もっとプラットホームに近づいてみると、「3K365」と書かれた場所がありました。
これは紀州鉄道線の始発駅である御坊駅からの距離を記したもの、と見てよいでしょう。
現在では御坊〜西御坊駅までおよそ2.7kmと、全国で2番目の短距離路線ですが、廃線前でもこれくらいの距離しかなかったのですね…。
徒歩ではちょっと面倒に感じますが、自転車や自動車を使えば、本当にあっという間の距離かと。
…プラットホームの様子を、もっとよく観察してみましょう。
文字が書かれているちょっと上まではコンクリートで作られているようですが、その上層部は小石がたくさん混じった別の素材で構成されていることが分かります。
運行される列車の高さに合わせて後から嵩上げしたようにも思えますが、実際のところは私の知識の引き出しをいくらひっくり返してもはっきりしません。(´Д`;)

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プラットホームを上がって、ちょっと離れた場所から駅全体を見渡します。
写真左側には階段らしきものがうかがえますね。
ここがかつて、日高川駅の一番賑やかだった場所だったのでしょう。
その手前には、何らかの建物があった様子も見て取れます。
恐らく小さな駅舎、もしくは職員の詰め所があったのでしょう。
この様子から、紀州鉄道線の中ではそれなりの規模であったことが想像できますが、今となってはその遺構も土砂や雑草で埋まってしまい、意識して観察しないと何なのかがよく分からない状態になっています。
きちんと整備すれば、歴史的にも価値のある立派な史跡になるのでは…って思うのは、鉄道ファンだけですかね?
物理的に、また記憶としても「風化」しないように、誰かが立ち上がってくれれば嬉しいのですが。

…ということで、紀州鉄道廃線跡めぐりは無事に終着駅に到着して、これにて終了となります。
西御坊駅から、写真を撮りながらブラブラ歩いておよそ30分の道のりでした。
廃線跡をめぐることは初めての経験でしたので、どうなるのかがさっぱり予想できない道中ではありましたが、今振り返ると思っていたよりも楽しめました。
レールや枕木がほぼ撤去されずに残っているあたりは、「ここを列車が通っていたのだ」と思いを馳せるには十分な素材になり得ますね。
思い付きで計画したプランではありましたが、充実した秋のひと時を過ごすことができました。
直線距離にして数百m。道のりでは多分1kmくらい。初心者が気軽に訪れるにはもってこいのボリュームだと思います。
過ごしやすくなったこの時期、皆さんも廃線跡めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
もちろん、御坊駅からは紀州鉄道線に乗って、ですよ。(*´ω`*)

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月28日

紀州鉄道廃線跡めぐり…7

紀州鉄道廃線跡めぐりも、この更新で7回目になります。
こんなにボリュームたっぷりの連載になるとは…。(;´Д`)
ここで掲載しきれない写真もたくさんあるのですが、全部に手をかけると時間も手間もさらにかかりそうなので、やむなく省略ということで。
あともうちょっとだけ続きますので、よろしくお付き合いのほどをお願いします。

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腕木式信号機のある場所から、南方向を向いてみます。
…あらまぁ、立派な家庭菜園だこと。( ゚Д゚)
さらに私物もたくさん置いてありますし、なんていうか…私の中にあった「廃線跡」のイメージを根底からひっくり返してくれる、そんなまったりと平和な風景が広がっています。
そしてよく見ると、線路の向こうから敷地内を堂々と歩いてくる方がいますね。
恐らく地元の方だと思われますが、ここは無断立ち入り禁止だったのでは…それとも、許可を得ているのでしょうか…?
なんて野暮なことは言わない言わない。廃線跡はみんなのもの。それでいいじゃないですか。(*´ω`*)
どうやらこの先にまた道路とクロスする場所がありそうなので、とりあえずそちらを目指していきます。
念のため、この土地に縁もゆかりもない私は線路を歩かず、迂回しながら進んでいくことにしましょうかね。

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先ほどの場所から道路に出たところ、こんな標識があるのに気づきました。
あー、どうやらあそこにはかつて、小さいながらも踏切があったようです。
近づいてよくよく見てみないと、何の標識なのかがよく分からない程に錆と劣化が進行していますが、一体何十年前からここにこうして立っているのか…そんなことに思いを馳せるだけでも、なんだかちょっぴりロマンを感じてしまいますね。
標識としての役目はすでに終わった感がありますが、今後どれだけここにあり続けるのでしょうか。
隣に立っている木製の電柱(だったと思います)の存在感も相乗効果でいい味を出していて、ナイスマッチングです。
こうしたオブジェクトに目をやることも、廃線跡めぐりの楽しみの一つと言えるでしょう。
列車が走っていると、どうしても興味の対象がそちらに偏ってしまいがちですからね。

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歩くこと数分。
先ほど遠目に見ていた、道路とクロスする場所に到着しました。
おやおや、踏切の遺構が残っているではありませんか!
私が見のがしていた可能性もありますが、ここまで歩いてきて初めて踏切らしい踏切に出会えました。
「使用中止」の表記がありますが、それ自身もかなり年季の入った様子です。
廃線後に取り付けられたものなのでしょうから、比較的新しいものであると推測できますが、それですら醸し出すこの雰囲気ですよ。
…大好きです。(*´ω`*)
この踏切も、果たしていつまでこうしてここにあり続けるのでしょうか。
強い台風なんかが来たら、そのうちポッキリと逝ってしまいそうでちょっぴり不安ですが、撤去にもそれなりの費用がかかりますから、寿命ギリギリまで持たせるのでしょう。
再び灯がともり鳴動することは恐らくないのでしょうけど、ずっとここで行き交う人々を見続けてきた歴史の生き証人ですから、是非大切にして欲しいものです。

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そんな踏切を、ちょっとクローズアップしてみました。
すっきりとしたよい天気。青空に黄色い警戒色をまとったオブジェクトの対比が面白いかな、と思いまして。
それにしても、劣化は隠しきれません。「×」を描いていたはずの鉄板は、もはやいつ欠落してもおかしくない状態です。
現役時代には、どれだけの活躍をしてきたのでしょうか。
列車の安全運行に全力を尽くしていたはずですが、それも今となっては時の流れに逆らうこともなく、ただ老いていくのみ。
…ちょっとバカバカしい考えかもしれませんが、もしこの踏切が言葉を発することができるのならば、今、いったいどんなことを語るのでしょうか。
ひどい扱いに不満がタラタラ?
それとも、こんなになるまでここに置いていてくれたことに感謝?
その答えはもしかしたら、こうして思いを馳せる人によってまちまちなのかも知れません。
この写真を見てくださっている方は、どのように感じましたでしょうか?
…そうそう。多分、それが正解です。

もうちょっと続きますよ。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月26日

紀州鉄道廃線跡めぐり…6

前回の更新から1週間ほど間が空いてしまいました。
楽しみにお待ちいただいた方におかれましては、大変申し訳ありませんでした。
「紀州鉄道廃線跡めぐり」は今月中にすべてご紹介する予定です。
来月以降も続けて更新があるのか、それは私のモチベーションとか時間の余裕も絡んできますが…できるだけ頑張っていくつもりですので、引き続き温かく見守っていただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

前置きはさておき、本題に入っていきましょう。

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先ほどの場所からまた道路沿いに迂回して進み、再び線路と相まみえます。
北を向いてみると、ここにもまた立ち入り禁止の看板がありますね。
しかし敷地内の様子をうかがってみると、物干し場になっていたり植木が置いてあったりと、沿線住民の生活スペース然としています。
「列車が通らなくなったおかげで、ちょうどいい裏庭ができた」といった感じでしょうか。
ここもかろうじてレールは残っていますが、枕木などはほとんど埋まってしまっています。
いっそすべての設備を取り払ってしまって、敷地を格安で提供してしまってもいいんじゃないかとも思えますが…それには手間もお金もかかるでしょうしねぇ。
鉄道ファンにとっては、往時の様子を垣間見える状態を維持(というか放置かな)してくれるのは、ありがたいことではありますが。|д゚)

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南を向いてみます。
こちら側も立ち入り禁止となっていますが、反対側とは若干雰囲気が違いますね。
私物が置いてあったりということには変わりありませんが、レールも枕木もしっかり残っており、まだ「廃線跡」というイメージが強いかと思います。
…と、ここで遠目に気になるものを発見しました。
あれってもしかして…?確認するために近くまで行ってみよう!
という訳で、いささか高ぶる気持ちを抑えつつ、また道路沿いに線路を迂回をしてその場所へ向かいます。
乱入すれば数十秒で行ける距離ですが、立ち入り禁止と明記されているのならば仕方なし。
そのあたりは鉄道ファンとしては、最低限守るべきルールですからね。(´Д`;)

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上手いこと細い路地を見つけましたので、それに近づくことができました。
あー、これは!

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やっぱり!これは腕木式信号機ですね!
話や画像では何度か見聞きしていたのでそれなりの知識はありましたが、実際に目にしたのはこの時が初めて。
さすがに古ぼけていて部品も多くは欠落している様子でしたが、凛と立っているその姿は非常に印象的です。
実用的ながらも、レトロで少しおしゃれな意匠もなかなかのもの。
撮影時点で廃線から19年が経過していましたが、この信号機はそれまで使用されていたのでしょうか。
それとも、それよりも前にすでに使われなくなっていたのでしょうか。
そのあたりはよくわかりませんが「よくぞ残っていた!」と、感動もひとしおです。

…ここに来るまで信号機らしき遺構は見当たりませんでしたが、ここにあるということは、そろそろ駅が近いということでしょうか。
初めての廃線跡めぐりも終わりにさしかかっているのかな…と考えると、ちょっとだけ残念な気持ちになりますが、踏破する達成感を味わえる時が近づいているとなると、足取りも自然と軽くなってきます。

もうちょっと続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月17日

紀州鉄道廃線跡めぐり…5

今回も「紀州鉄道廃線跡めぐり」の様子をご覧ください。
まだ写真のストックがありますので、もうしばらくはこのネタで引っ張っていく予定です。
これだけ長期間にわたる連載記事は、当ブログとしては初めてのことになります。
もしかしたら「飽きた!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、どうぞよろしくお付き合いのほどを…。

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次の撮影地を探してフラフラ歩いていたところ、ふと細い路地が目に留まりました。
時間にも余裕がありましたし「何かあるかも?」という好奇心も手伝い、進んでみることにします。
やがて線路に再会したのですが…これって踏切?でしょうか…。
第4種という可能性もありますが、標識のあった形跡もなかったので、いわゆる「勝手踏切」なのかもしれません。
正面に写っている住宅専用の通り道に見えますしね…。|д゚)
かつてはどのような景色がここに広がっていたのでしょうか。
今はレールも枕木も土でほぼ埋まってしまい、かろうじて線路だったんだなと分かる程度の佇まいです。
列車が通っていたという証も、年月の経過とともに次第に薄まっていくんだなぁ…などと、感傷的になってみたり。

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その踏切から南方向を見てみます。
線路端は、家庭菜園やら猫除けペットボトルやらブロックやらで、大変賑やかです。(´Д`;)
奥の方では木の枝などが線路に被ったりしていますが、列車が当分(もしかしたら二度と?)通らないとなると保守も行いませんし、まぁ当然そうなるよね、といった感じでしょうか。
もっとキッチリ管理していれば…とも思いますが、紀州鉄道における鉄道線の収益なんてすずめの涙ほどでしょうから、そんなものにお金は掛ける必要はない、ということでしょう。
ところで、この日紀州鉄道を訪れてふと思ったのですが、駅が至近という訳でもないのに、どうして線路スレスレに建物を建てるのでしょうか…。
本数が少ないとはいえ、朝から晩まで列車が走り抜ける音を、毎日いやでも聞くことになるのですから。
「窓を開ければすぐ列車の姿が!そして走行音が毎日聞けるなんて最高!」っていう鉄道マニアでもない限り、メリットは薄いかと思うんですけどねぇ…。|д゚)

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さて。そこから少し歩いてみたら、急にひらけた場所に出ました。
南を見ていますが、線路にはきれいなコスモスがたくさん咲いていて、ちょっと心がほっこりします。
この日は体を動かすとちょっと暑いと感じる陽気でしたけど、10月ですから時期的には秋。ちょうどコスモスの時期ですものね。
ここでもレールや枕木は、19年という年月の流れと自然の力によって、埋まってしまっています。
そして、この時には特に気をかけなかったんですけど、写真右側には一段高くなっている「何か」が写っています。
プラットホームの跡と言えばそんな気がしますが…過去、この場所にも駅があったのでしょうか?
だとしたら、この場所がひらけているのも納得がいきますが、プラットホームにしては若干線路から離れた不自然な位置にありますし、高さがちょっと足りない気もします。
うーん、どうなんでしょうか。|д゚)

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北方向を見ます。
こちら側にもたくさんのコスモスが咲いています。
さすがにど真ん中は運行の妨げになるかもしれませんが、線路際にこんな感じで花が咲いている風景って素敵ですよね。
思わず列車を絡めて撮影をしたくなります。
しかし、残念ながらここでいくら待ったとしても、列車は来ません…。
それならせめて、レールとコスモスを上手い具合に絡めた写真を撮ればよかったと、今になって後悔しています。
立ち入り禁止の旨の掲示がなかったので、線路に堂々と(?)入ることができる貴重な場所だったのに。(´Д`;)
…ここから先にも景色のいい場所があるといいなと思いつつ、再び歩みを進めるのでした。
続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月15日

紀州鉄道廃線跡めぐり…4

紀州鉄道の廃線跡めぐり、まだまだ続きます。
もうしばらくお付き合いください。

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先ほどの場所から道路を迂回して、軽トラの止まっている地点まで出てきました。
ここで北方向を眺めてみます。
ここにはなぜか、立ち入り禁止の注意書きなどは見受けられません。
そのせいか、風景としてはかなりナチュラルな感じになっています。
19年前には列車の往来があったはずなのですが、今ではすっかり近隣住民の生活道路然とした様子になっていました。
レールこそ見えていますが枕木はすっかり埋まってしまって、歩きやすくなっている様子もうかがえます。
こういう風景って、私は好きですねぇ…。
紀州鉄道は自社所有の用地とはいっても、地元の住民に対してはそこまでピリピリすることもなく、黙認しているのでしょうね。
立ち入り禁止というのは、もしかしたら私のように遊びで廃線跡をのぞきに来るマニア対策なのかもしれません。(´Д`;)
ところで、グーグルマップによると、この場所がまさに「日出紡績前駅」の跡だそうです。
駅があるということは、きっとかなり大きな工場があったのではないかと推測しますが、今は自動車整備工場になっており、その面影を残すものはありません。
何か記念碑的なものでもあればよかったのですが…。

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南を向いてみます。
こちら側にも立ち入り禁止の旨は特に掲示されていません。
それにしても、軌道上に自転車が置いてあったり、自動車が止められていたり…。
もうなんというか「みんなの共有スペース」という言葉がピッタリくるような様子です。
レールの様子を見ると、ここには踏切があったのだろうということが考えられますが、あたりに当時を偲ばせるものなどはありません。
…それはそうと、禁止されていないということはこの場所には立ち入ってもいいのかな?と勝手に解釈し、少しだけ軌道に沿って歩いてみました。
写真の奥の方、少しだけカーブしていて樹木が茂っている場所まで行ってみます。

IMG_5033.JPG

そうそう!
これが私がこれまで想像していた「廃線跡の雰囲気」なんですよね。
レールや枕木がしっかり残っていながらも、自然の中に埋もれてしまい何年と人の侵入を拒んでいるこの感じ。
たまりません。(*´ω`*)
このまま軌道の上を進んでいってみようかとも思いましたが、足場が悪く歩きづらいので今回は断念します。
自宅から遠く離れたこんな場所で、もし怪我でもしてしまったら大変ですからね。
大人しく先ほどの道路まで戻り、また迂回をしながら先を目指すことにしました。

続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月13日

紀州鉄道廃線跡めぐり…3

引き続き、紀州鉄道の廃線跡めぐりをお送りします。

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しばらく道なりに歩いてみたところ、割と近い位置に再び線路と合流する場所を発見したので、北方向にカメラを向けてみます。
ここまでずいぶん距離を歩いたような気がしましたが、よくよくあたりの景色を確認してみると、まだ西御坊の駅が見える位置までしか来ていませんでした。(´Д`;)
この画像から察するに、せいぜい直線で150メートル程度でしょうか…。
色々と荷物を抱えていたのと、所々で撮影のために立ち止まったこと、それに土地勘のまったくない状況が錯覚させたのでしょうね。
前日は「ムーンライトながら」での車中泊でしたし、疲れていたせいもあるのでしょう。

さて。
線路は若干東寄りに曲線を描いていたのですが、この場所はそのカーブの出口といった感じです。
乗用車同士がすれ違うことのできる幅の道路を横切っていますから、ここには多分踏切が存在していたのでしょう。
しかし線路は完全にアスファルトで埋められていますし、あたりにはそれらしい痕跡はうかがえなかったと記憶しています。
…ここにも立ち入り禁止の看板があるので、大人しく侵入することなく撮影をしましたが。
目の前に見える工場のものでしょうか、線路と建物のわずかなスペースに、色々なものが打ち捨てられて(置かれて?)いるのがうかがえます。
恐らく地元の人たちにとって、この廃線跡の扱いはまぁその程度のものなのでしょう。|д゚)
列車が通らなくなってから19年もの月日が経っていることもあって、レールは完全に錆びついていますが、線路内は想像していたより劣悪な状態ではないですね。
もっと荒れ放題かと思っていたので…。
ところで、左側に写っている錆びついている立て看板ですよ。
新しかった頃にはかわいいキャラクターだったのかもしれませんが、こんな状態ではただ不気味だという印象しか持つことができませんね。(´Д`;)

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南を向いてみると、こちら側も立ち入り禁止になっています。
なぜかこの場所だけ柵が厳重な造りになっているようですが、何か理由があるのでしょうか。
線路内をよく見ると、私物らしいものがいくつか置かれている様子ですし、それどころか奥の方には軽トラが停まっているんですが…。
しかしどうやら、その軽トラがある場所で線路と道路がクロスしているようなので、それに向かって歩いていくことにします。
続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月11日

紀州鉄道廃線跡めぐり…2

紀州鉄道廃線跡めぐり、続きです。

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前回の場所から道路伝いに進み、線路と再会します。
細い路地が横切っていますが、かつてここには踏切があったのでしょうか…。
それっぽい形跡が見られないので、もしかしたら廃線後に新たに造られた道路なのかもしれません。
アスファルトの舗装で、線路は埋められていました。

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北を向くと、奥の方に目立つトラ模様の柵が見えますが、あれが西御坊駅。今回の廃線跡めぐりの出発点になります。
そこから直線距離にすると数十メートルですかね…でも、道なりに歩くと若干の距離と時間がプラスされますね。
出発した時にとまっていたキハ603はすでに発車しており、その姿は見えなくなっています。

で、赤いパイロンが立っているところが、小さな川に橋梁が架かっていたであろう場所。
もっと近づいてみたかったのですが、ご覧のように立ち入り禁止の看板があります。
さすがに、これを無視して無断侵入するのは憚られますね…。(;´・ω・)
あんまり望遠の利かないレンズでも、それなりの様子を撮影することができたので、まぁいいかなと。
…パッと見、現行の路線と比べても大差のない感じです。
民家の軒先すれすれを通っていますけど、紀州鉄道沿線ってだいたいこんな景色ですものね。

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南を向いてみると、ここから大きく東方向へカーブしています。
正面に見える、看板が立っている建物の向こう側が熊野街道になるのでしょう。
線路の様子を見てみると、背の高い雑草やらどこから飛んできたのかコンクリートの破片やらで、ちょっと荒れてきているような感じを受けます。
まぁここは比較的市街地なので比べるのはどうかと思いますが、もっと田舎を走るローカル線って、割とこんな感じなんじゃないかな、と。
じっと見ていると、今にも向こうから列車が走ってきそうな気すらしますよ。
なお、こちら側にも立ち入り禁止の看板があったので、線路伝いに歩くのは断念します。

…という訳で、再び線路とクロスする道に出るために大回りしていきます。
しかし、立ち入り禁止箇所があることを考えなかったのは大失敗でした…せめて地図を持ってくればよかったです。
初めての土地で、しかも予備知識もほとんどなしに探しものをしながら歩くのって、結構大変。(´Д`;)
そんなこんなで、続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月09日

紀州鉄道廃線跡めぐり…1

引き続き紀州鉄道の話題で攻めていきたいと思います。

この時(2008年)に紀州鉄道を訪問したのは、キハ600形に会うためという大前提があったのですが、実はそれとは別にやってみたいことがありまして…。
東京を出発する前にネットをチェックしていたところ「紀州鉄道には廃線跡が残っている」という情報が目に留まったんですね。
「それじゃ、いい機会だからその様子も撮ってみようじゃないか!」ということで、私の鉄道趣味人生で初めてとなる、廃線跡めぐりを敢行することにしたのです。
一度に全部の写真を公開するのはちょっと難しいので、何回かに分けて皆さんにご紹介していきたいと思います。
なにぶん知識がないもので拙い記事になってしまうかと思いますが、どうぞよろしくお付き合いください。

まず、紀州鉄道の廃線跡とはどういうものなのでしょうか。
以下の地図(グーグルマップより引用)をご覧ください。

ki_gmap.jpg

地図には「日出紡績前駅跡」「日高川駅跡」と、史跡として記載されているので分かりやすいかと思います。
西御坊駅から熊野街道に沿うように南東方向へ進んで日高川の川岸近くに至るもので、1989年に廃止となった路線です。
その区間、わずか数百メートル。
初めて廃線跡めぐりを体験する私にとって、入門には最適の距離でした。
それでは、撮り歩いてきた写真とともにその様子をご紹介していきましょう。

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まずは西御坊駅南側から、北を向いてみます。
線路には車止めが設置された上に柵で閉ざされており、ここが紀州鉄道線の終端であることが分かりますが、それより先(手前)にもレールは続いています。
撮影時点で廃止から19年の月日が経っているはずなのですが、意外にもしっかりと残っているものですね。
ちょいと整備すれば列車が通っても大丈夫のような…って、そんなに簡単にはいきませんか。

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南を向いてみると、こんな様子。
草生して枕木が朽ちかけていますが、現行の線路と比べても大差はないような感じを受けます。
…っていうと、紀州鉄道線の保線担当の方から怒られるかもですけど。|д゚)
先に小さな川を渡りますが、そこにはすでに橋梁も橋桁も現存しません。
まぁ残しておいても保守が面倒でしょうから、当然と言えば当然なのかもしれませんが、どんな造りの橋が架かっていたのか…気になりますね。
その先にも線路は続いていますが、もちろんこのまままっすぐ進むのは不可能なので、道路伝いに回り道をしていきます。
ここで「うわー…直線距離では数百メートルだけど、もしかしたら道のりにすると結構な距離になるんじゃないか?」ということに初めて気がつきました。
廃線跡めぐりを経験されている方からすれば、そんなの当たり前のことなのでしょうけど…いい勉強になりました。
次回に続きます。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊〜日高川(廃線)
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月04日

西御坊駅の北口・南口

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西御坊駅の駅舎の様子を、佇む列車と共に一枚。
この入り口は北側に存在していることから「西御坊駅北口」と呼んでも問題ないのではないかと思います。

その駅舎は木造トタンづくりで、見た目からして年期を感じさせます。
きっとずいぶん前から、変わらぬ姿でここに存在しているのでしょう。
ローカル線の駅舎としては、非常に味わいがあってよろしいのではないかと。

しかしこの建物には、ここが駅であるという旨の、看板などの案内表示は一切ありません。
列車やプラットホームがあることから辛うじて正体がわかるものの、視点をぐっと狭めて建物の外観だけを見てみると、一体何なのかすぐには理解できないかもしれませんね。
そして正面には飲料の自販機がドカンと置いてあり、入り口のキャパを狭めています。
なぜこんな邪魔になるような(邪魔になるほど利用客が多いかと言われれば、それはどうかと思いますが)置き方をしたのか理由は分かりませんが、多分この自販機の売り上げは紀州鉄道の収入になるのでしょうから、応援の意味も兼ねて1本購入しましたよ。

…さて、先ほど「西御坊駅北口」と書きました。
「じゃあ他にも入り口もあるのか?」と聞かれれば、「あります!」という答えを返しましょう。
それでは「西御坊駅南口」の様子をご覧ください。

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これ。
この隙間を進んでいくと、駅舎の中にたどり着きます。
「人ん家の敷地じゃないの!」という感想を持たれるのも、無理もないですね。
正直、私もまさか駅の入り口に続いているとは思いませんでした。
「駅前って、もっと大きい商店や広い通りがあるものじゃないの?」と考えてしまうのは、都会に住みなれているせいかも知れません。
駅まで徒歩0分(それどころか玄関から十数歩)という、都会では考えられない超優良物件ですが、路線が紀州鉄道線というあたりはお察しくださいと言ったところでしょうか…。
でもこんな様子も、ごく利用者の少ないローカル線ならではでしょう。
当然、駅の存在を示す案内表示などは一切ありませんから、まさに初見殺しですね。

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ちなみに駅舎の中からこの隙間を見ると、このようになります。
実際に利用している人物が写っているので、ちゃんと駅の入り口として機能していることが分かりますね。
…ちょっとグーグルマップでこの場所を調べてみたところ、片方の住宅が取り壊されている様子が確認できました。
そのおかげで、少なくともこの写真よりは駅の入り口が分かりやすくなっていると感じました。
同じ場所にまた住宅が建つのか、それとも違う何かに変わるのか…それは私には分かりませんが、ともあれ「こんな風景もあったんだよ」という、よい記録になりました。

この写真からは、駅舎内の天井の飾り板がいたるところではがれて、何ともみすぼらしい状態になっていることが分かります。
まるで時の流れから取り残されたような雰囲気を感じますが、これもひとつの味として許容できる範囲にあると思います。
大規模リニューアルはできればしないでいて欲しい…。
全体的な雰囲気を残したままで、最低限の保守だけに留めて欲しいと思うのは、私だけでしょうか。

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
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2017年10月02日

西御坊で佇んでいると

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西御坊駅で折り返しの発車を待つ、紀州鉄道のキハ603。
年季の入った…今どきトラックでもこんなのないよ…といった感じのアイドリング音と白煙を吐き出しながら、ぽつぽつと数少ない乗客を受け入れていきます。
そんな列車の様子をラッチ外から見つめていたら、自分でも気づかぬうちにシャッターを切っていました。

…ラッチといっても、今どき役に立つかどうかも分からない程度の柵があるだけ。
そして、乗車券を買うための券売機も、それを改札する人もいません。
ましてや、磁気券やICカードを通す機械なんてものも存在しません。
出札窓口がありますが、ちょっと覗いてみたところ、やっぱりというかお留守でした。
運賃は下車するときに列車内の運賃箱に投入するか、着駅で窓口へ申し出るシステムなのでしょう。

…この写真の撮影時は、偶然にも大変好ましい光線状態でした。
列車の側面に陽があたっている一方、暗い場所にあるラッチがシルエットになって、その存在感を演出しています。
その明暗の対比が面白い写真になったかな、と思います。
また、筆書きのサボにくたびれた車体…このあたりも混然一体となって、いい味を出しています。
なかなか都市圏ではお目にかかれないですよね。こんな光景。
それだけでも、東京から夜を徹して電車を乗り継いで来訪した甲斐があったというものです。

それにしても、10月といえど、さすがは南国和歌山ですね。
東京から着てきたジャケットが荷物になるくらいの気候でした。
しかしこのキハ603には、冷房なんて洒落たものは装備されていません。
「暑ければ窓を開ける!以上!」
ここは本当に21世紀の日本なのか?と思わず疑ってしまうような光景が繰り広げられていました。
…まぁ、それがいいんですけどね。('ω')

今でこそ、ある意味寂しい雰囲気を醸し出すような場所になっていますが、時代をさかのぼってみれば、もしかしたら大勢の利用客で賑わった時代があったのかもしれません。
しかし今は…ただ静かに時の流れるままに。
できれば、あんまり変わってほしくはないですね。

写真のキハはすでに引退し、新型車(といっても他社の中古車)に置き換えられたので、多少は現代に近づいた雰囲気になった…かもしれません。
味わいとしてはこのキハが最高だったのですが、新型車の方も「今やここだけ!」のレアリティを持っていますから、訪問する価値は大いにあるかと思いますよ。
…紀伊御坊の車庫に止まっていた新型車の様子をチラッと見せていただいたのですが、エンジンが日産製であることを確認できました。
列車に日産ディーゼルという組み合わせがあるということを、私はこの時初めて知りました。
どんな音を響かせて走るんでしょうか…非常に好奇心を駆り立てます。
もう一度、今度は朝から晩までじっくり腰を据えて思う存分、撮ったり録ったりと鉄ヲタ活動をしてみたいものです。
…あくまでお金と時間に余裕ができたら、ですけど。|д゚)

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>