2017年10月02日

西御坊で佇んでいると

IMG_5022.JPG

西御坊駅で折り返しの発車を待つ、紀州鉄道のキハ603。
年季の入った…今どきトラックでもこんなのないよ…といった感じのアイドリング音と白煙を吐き出しながら、ぽつぽつと数少ない乗客を受け入れていきます。
そんな列車の様子をラッチ外から見つめていたら、自分でも気づかぬうちにシャッターを切っていました。

…ラッチといっても、今どき役に立つかどうかも分からない程度の柵があるだけ。
そして、乗車券を買うための券売機も、それを改札する人もいません。
ましてや、磁気券やICカードを通す機械なんてものも存在しません。
出札窓口がありますが、ちょっと覗いてみたところ、やっぱりというかお留守でした。
運賃は下車するときに列車内の運賃箱に投入するか、着駅で窓口へ申し出るシステムなのでしょう。

…この写真の撮影時は、偶然にも大変好ましい光線状態でした。
列車の側面に陽があたっている一方、暗い場所にあるラッチがシルエットになって、その存在感を演出しています。
その明暗の対比が面白い写真になったかな、と思います。
また、筆書きのサボにくたびれた車体…このあたりも混然一体となって、いい味を出しています。
なかなか都市圏ではお目にかかれないですよね。こんな光景。
それだけでも、東京から夜を徹して電車を乗り継いで来訪した甲斐があったというものです。

それにしても、10月といえど、さすがは南国和歌山ですね。
東京から着てきたジャケットが荷物になるくらいの気候でした。
しかしこのキハ603には、冷房なんて洒落たものは装備されていません。
「暑ければ窓を開ける!以上!」
ここは本当に21世紀の日本なのか?と思わず疑ってしまうような光景が繰り広げられていました。
…まぁ、それがいいんですけどね。('ω')

今でこそ、ある意味寂しい雰囲気を醸し出すような場所になっていますが、時代をさかのぼってみれば、もしかしたら大勢の利用客で賑わった時代があったのかもしれません。
しかし今は…ただ静かに時の流れるままに。
できれば、あんまり変わってほしくはないですね。

写真のキハはすでに引退し、新型車(といっても他社の中古車)に置き換えられたので、多少は現代に近づいた雰囲気になった…かもしれません。
味わいとしてはこのキハが最高だったのですが、新型車の方も「今やここだけ!」のレアリティを持っていますから、訪問する価値は大いにあるかと思いますよ。
…紀伊御坊の車庫に止まっていた新型車の様子をチラッと見せていただいたのですが、エンジンが日産製であることを確認できました。
列車に日産ディーゼルという組み合わせがあるということを、私はこの時初めて知りました。
どんな音を響かせて走るんでしょうか…非常に好奇心を駆り立てます。
もう一度、今度は朝から晩までじっくり腰を据えて思う存分、撮ったり録ったりと鉄ヲタ活動をしてみたいものです。
…あくまでお金と時間に余裕ができたら、ですけど。|д゚)

撮影データ:
2008年10月 紀州鉄道線 西御坊
Canon EOS Kiss Digital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS
posted by くろやっこ at 08:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 鉄道画像(西日本)<民鉄>
この記事へのコメント
これはカッコいいですね!
旧型は消えましたが現行レールバスもなかなかの味のようで。
Posted by 御坊っちゃま君 at 2017年10月05日 14:10
御坊っちゃま君さん、コメントありがとうございます。

拙い写真ですが、お褒めにあずかり光栄です。
キハ603は紀伊御坊で保存されているそうですけど、本線を走ることはもうないでしょうから、この時に会うことができて本当によかったと思っています。
レールバス(2軸気動車?)は北条鉄道から来たんでしたっけ。
ジョイント音やエンジン音はどんなものなのか…是非とも乗って、録音ができたらいいなーって思っています。
Posted by くろやっこ at 2017年10月09日 01:31
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