2015年08月08日

豊鉄東田本線にて

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豊橋鉄道の路面電車である東田本線から、東八町→駅前大通間の走行音をノーカットでお送りします。
信号待ちなどで走行音が途切れる箇所がありますが、それも路面電車ならではの味としてお聞きください。

今回乗車したのは、モ3200形の3201号車。
この車両、名鉄美濃町線で活躍していたモ580形のラストナンバーである、モ584号車を昭和51年に譲り受けたもので、ある程度の改造は施されたものの、昭和30年代製造の車両の足回りはそのまま。
幾多の時代を乗り越えてきた、年期を感じさせる走行音を聞くことができます。
特にコンプレッサーの作動音は格別かと思われます。

この日は赤岩口から駅前まで乗車しましたが、通勤ラッシュの時間から外れているせいでしょうか、通して乗降客は数える程度。停留所もどんどん通過して、さながら急行運転のようでした。
このような乗客離れにしびれを切らしたのでしょうか。さかのぼること約10年前、岐阜市内線や美濃町線をはじめとして多くの路線を有していた名鉄が路面電車の運行から全面撤退しています。
その結果、この東田本線が東海地方で最後に残された路面電車の牙城となりました。
近年では環境にやさしい交通機関として再び注目され、新規開業する路線さえもでていますが、果たして名鉄のこの選択は正しかったのでしょうか。
地域それぞれの事情があることは分かりますが、鉄道路線の廃止はファンとして一抹の寂しさを感じてしまいます。

しかし、過ぎ去ったことを嘆いても仕方ありません。
今後はその存在の復権を、自治体や交通各社の努力で実現されることを期待しましょう。

余談ですが…この「東田本線」、私は漠然と「ひがしたもとせん」と読んでいましたが、「あずまだほんせん」が正解でした。

※再生の際は、音量に十分ご注意ください。


撮影データ:
2008年8月 豊橋鉄道東田本線 駅前
Canon EOS KissDigital X + EF-S18-55mm/F3.5-5.6 IS

録音データ:
2008年8月 豊橋鉄道東田本線 普通1616列車 モ3201 東八町→駅前大通
Sanyo ICR-PS285RM + audio-technica AT9900
posted by くろやっこ at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 鉄道音声(中部)<民鉄>

2012年09月27日

吊り掛け駆動の電制車

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※再生の際は、音量に十分ご注意ください。


今年の9月をもって引退する、遠州鉄道のモハ26号の走行音です。
1974年に導入された車両で、現時点では遠州鉄道においては最古参のモーター車です。
「吊り掛け式」と呼ばれるモーターと台車の造りで、かつては国鉄や全国の私鉄電車で使われており、現在でも各地に少数ながら生き残っています。
それだけでは大したアピールにはならないのですが、ただこのモハ26号、吊り掛け式モーターであるにも関わらず、電気制動(電制)がついているという点で、大変珍しい電車なのです。
大抵の吊り掛け車は、エアーを使ってブレーキパッドを直接車輪に押しつけて制動するのですが、電制車は走行時にモーターの抵抗を使って発電を行い、それを熱として放出することによって制動します。
電制は使用するとモーターの音が聞こえるのが特徴で、特にモーターの音がよく響く吊り掛け車で使用すると、減速時に独特の音を発してくれます。したがって、この音声の一番の聞き所は減速時のモーターのうなりです。

遠州鉄道ではモハ26号を含め、吊り掛け電制車は「30形」を名乗り、主にラッシュ時にのみ運転されています。
平日の朝の通勤・通学の時間帯、満員の乗客を乗せて起動するモーター音は、さすがに少し重たそう。
それでもけなげに頑張るその姿には、すこし感動です。

東京から始発に乗って出かけたのでは、浜松のラッシュ時間帯に間に合わないため、まだ定期で走っていた「ムーンライトながら」を浜松まで乗り、始発の時間までを駅前のマックで潰したこともいい思い出です。

この音声を録音したのは2008年。
その時はまさか数年後に引退してしまう車両になってしまうとは、夢にも思っていませんでした。
当日モハ26号に乗り合わせたのも、全くの偶然。結果として、いい記録になりました。巡り合わせに、感謝。

録音データ:
2008年9月 遠州鉄道 普通14列車 モハ26 さぎの宮→自動車学校前
Sanyo ICR-PS285RM + audio-technica AT9900
posted by くろやっこ at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道音声(中部)<民鉄>